エッセイ

社会科教育に関わる多様な「人」たちへの注目

ここでは,お知らせ&ブログの短期的な情報とは別に,社会科教育はもちろん,教育全般に関することや,大学の授業での振り返り,各種交流や取り組みの進捗状況など幅広く載せていく予定です。


  • 学生に
    「学部4年間」を通して,学生は社会科教育に対する見方をどのように変容させていくのでしょうか。何がきっかけで変容するのでしょうか。学部1年生の時の初等社会科教育学,2年生の時の中等社会科教育法,3年生の時の公民科教育法,4年生のときの教職実践演習の時間を使い,社会科教育観の変わったところ,変わらなかったところを検討していきます。
  • 社会科教師に
    現場教師は,研究授業の時だけでなく,「普段は」どのように授業を作っているのか。指導案は基本だと言われているけれど,書かずとも授業ができるのはいつからななのか。いずれ書かなくなる指導案にこだわって教える必要とは何か。カリキュラム,単元,授業では,作り方は同じなのか,違うのか。大学での学びで,その後の現場経験で活かされているもの/活かされているものは何か…。
    時間軸,空間軸の中で社会科教師の共通性と多様性,変容を追うとともに,よりよいパートナーシップのあり方を考えます。
  • 専門科学者に
    身近なところからではありますが,人文・社会諸科学者から見た社会科教育について分析を進めています。各学問は専門化・タコツボ化しがち,現実の問題にはタッチしない象牙の塔…専門科学と社会科教育双方向からのイメージを吐露し合い,対話を活発化することで,コラボレーションを阻む課題と解決策を考えていきます。
  • 大学に入る「前」の高校生に
    学部生たちへの最初の授業で私がいつも行っているのは,「社会科は言葉を暗記していく教科だ」というイメージをひっくり返すことです。そんな学生たちに社会科のイメージを聞いてみると,「暗記だから嫌い」だけでなく,「暗記だから好き」という回答も一定数返ってきます。

    子どもはいつから,なぜ,こうしたイメージを持つようになるのでしょうか。また,こうしたイメージが,せっかく教師が気合を入れて試みたことを阻害しているかもしれません。

    もし,教える側と教えられる側との間の社会科のイメージのチグハグが解消できたら…社会科教育の改善はより進むのではないでしょうか。教師と児童・生徒両方向から,社会科のイメージを作ることはできないでしょうか。もちろん,小中高を通してちゃんと社会系教科が教えられていればこうした問題は本来起きない,教師の力量形成こそ大事だという声もあるでしょう。しかし,私たち研究者ができることはないのでしょうか。
  • 自分に
    学生指導を行う教員としての私,研究者としての私,社会の一員としての私…
    お仕事や所属,ライフイベントなどによって,これらは変容します。私が変われば,研究や分析の視点,ステークホルダーとの関わりも変わってきます。
    アクションリサーチ的に,自らを内省し課題を発見する場としていきたいと思います。
  • 「研究」と「実践」の関係,あり方の捉えなおし

    オンライン上の研究会で,各地の研究者,現場の先生と議論を進めています。